宝くじの当選者は不幸になる、という話を聞いたことはありますか?
これは限界効用逓減の法則があるからです。簡単に説明すると、人はその生活レベルや、そのモノをもって、いる状態になれてしまい当たり前と思う。という事です。
つまり自分の中で当たり前の基準が上がっているのです。この当たり前の基準を参照基準点と言います。
一度味わった贅沢から抜け出せず、かつての生活に戻せないため、借金を続ける人は多くいます。なので宝くじでお金持ちになっても最終的には借金苦で死んでしまう人がいるのです。
そもそも借金とは良いものなのでしょうか?
経済学的に考えると基本的に借金というのは全て悪い借金になります。
この場合の借金とは会社の経営や投資のためではなく、普通の消費活動のための借金です。
最近では「自己投資」としてセミナーへ参加したり、英会話教室へ通ったりするのにお金を払い、これはいい借金だ!将来への投資だ!と思う方もいるかもしれませんが、投資である以上は、それがいつになったらいくら返ってくるのかの見当がついていなければ意味がありません。
そのセミナーに参加して何を学び、どう行動するのか?そしてそのリターンはどのぐらいか?をしっかり考えなければ将来のリターンはあまり見込めないかもしれません。
それでは投資ではなく消費と同じです。消費が悪いわけではありませんが、自己投資といってリターンの見込みが無いモノに無理にお金をつぎ込んで借金地獄にはまってしまっては意味がないのでしっかり考えてお金を使いましょう。
将来が不安だからとにかく貯金して定年までに1000万円、あるいは2000万円、3000万円貯めれば安心かというとそうではないようです。
い
日本総合研究所の調査によると、70歳以上で亡くなった方の相続資産額は、平均で3354万円です。何故こんなに資産を抱えているのでしょうか?
もちろん、家族のために意図的に残す人もいるでしょうがこの平均から考えれば残すというより使えなくて残っていると考えられます。
若い時は欲しいと思っていたお金も歳をとればお金の使い道が特になく、持て余してしまうのかもしれません。
お金とは本当に不思議なものだと思います。
最後にお金に直接関係がある話ではありませんが印象に残っている文章があるのでそれを紹介したいと思います。
(森鴎外 高瀬舟より一部抜粋)
「人は病があると、この病がなかったらと思う。その日その日の食がないと、食って行かれたらと思う。万一の時に備える蓄がないと、少しでも蓄があったらと思う。蓄えがあっても、またその蓄がもっと多かったらと思う。かくのごとくに先から先へと考てみれば、人はどこまで往って踏み止まることが出来るものやら分からない。」
中学生のときにこの文章始めて見た時に感銘を受けてそれ以来ずっと、どうすれば踏みとどまることが出来るのか?を考えていますが答えはまだ見つかっていません。
皆さんはその答えを見つけることはできているのでしょうか?もし見つけた人がいたらぜひ教えてください!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
皆さんもお金に縛られるのではなく、お金と上手に付き合える方法を考えて行動に移すきっかけになれば嬉しいです。
それでは
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