ALL
2023年10月

2025年卒の採用活動はより早期化の方向へ。
2025年卒の大卒採用について、 夏季インターンシップが終了しました。 今年からインターンシップの位置付けやルールが変わり、 多くの企業の方が困惑されたのではないかと思います。 インターンシップを選考と直結することも可能となり、 益々早期化の流れに拍車がかかることが予想されます。 近年の就活の流れとしては ・3月 選考の情報解禁・単独会社説明会 ・4月 ES・書類選考 ・6月 面接の開始 ・7月 内定出し という流れが一般的でした。 徐々に、採用活動が早期化してきていますが、 2025年卒はさらに早期化すると言われています。 株式会社学情が2023年5月に発表した、 企業に対して行なった2025年卒採用に関する調査によると、 2024年3月より早く選考を行う予定の企業が、 半数以上いるという結果になりました。 また、2023年内に選考を開始予定の企業は、 3分の1以上いる結果が出ています。 これは、私の個人的な感覚ですが、 特に東京の大都市で、早期に選考を行う企業が多いように感じます。 そのため、早期化の流れに乗ることはもちろんですが、 内定承諾してもらうための魅力づけや、 早期化とともにフォロー活動も長期化するため、 継続的に接点を取り続けることが重要になります。 また、早期化・長期化に伴い、 卒業年度の違う学年の採用活動を、 同時並行に動かす期間も長くなっています。 採用活動のコストはもちろんですが、 工数もどんどん増えていっています。 これまでは、掲載媒体や合同企業説明会が主流でしたが、 スカウト型のサービスが普及してきたり インターンシップが当たり前になりつつあり、 HPのみならず、SNS等での発信活動も必須条件になりつつあります。 人手不足が深刻化し、採用の難易度も格段と上がり、 それに伴い、採用担当者の負担もどんどん増えていきます。 しっかりと採用活動を設計し、 集中と選択を行い、優秀な採用担当者をつける。 今後、採用が重要な位置付けになっていく中で、 これらのことをしっかりとやる企業が、 事業の伸ばしていくのではないでしょうか。 参考になれば幸いです。
乾 恵

経営者が考えるべき心の健康
昨年度、労災申請が前年度比で337件増の2,683件、 労災認定されたのが710件と、 1983年度の統計開始以降で最多という 衝撃的な数字が発表されました。 昔は精神障害での労災を申請しておらず、 もしかしたらそういった風潮になってきて 表に出るようになったからかもしれませんが、 事実そういった数字が出てきております。 特に40代の男性が最も多く、 この世代はかつて「就職氷河期」と称された 厳しい時代を経験しています。 このような背景を持つ従業員が 心の健康を害する原因として、 上司からのパワハラや 仕事の内容・量の変化などが挙げられています。 今回労災認定されたものの要因の上位3つですが 1.上司からのパワハラ 147人 2.悲惨な事故や災害体験、目撃 89人 3.仕事内容や量の大きな変化 78人 とデータが出ております。 ビッグモーターの記者会見ではありませんが、 経営者は知らないではすまされません。 経営者として、従業員の心の健康を守るために 何ができるのでしょうか。 以下にそのポイントをまとめました。 1.事例性の理解と対応 従業員の心の健康に違和感を感じた際、 具体的な問題点を「事例性」として把握することが重要です。 例えば、勤怠不良の発生や 業務の遂行に時間がかかるようになった場合など、 具体的な事例をもとに従業員とのコミュニケーションを図りましょう。 2.ハラスメントの予防と対応 ハラスメントは従業員の心の健康を脅かす大きな要因の一つです。 特に、ハラスメントを行っている側の従業員が その自覚がない場合が多いため、 経営者としてはハラスメントの予防と早期発見、 そして適切な対応が求められます。 3.心の健康のための環境づくり 従業員が安心して働ける環境を整えることは、 経営者の重要な役割の一つです。 具体的には、業務の適切な配分や、休憩時間の確保、 メンタルヘルスのサポート体制の整備などが考えられます。 経営者として、従業員の心の健康を守るための取り組みは、 企業の持続的な成長や従業員のモチベーション向上にも繋がります。 従業員一人ひとりの心の健康を大切にし、 そのための環境づくりを進めることで、 企業全体の活力を高めることができるでしょうし、 経営の現場での日々の判断やアクションが、 従業員の心の健康を守る鍵となります。
小濱亮介