昨年度、労災申請が前年度比で337件増の2,683件、
労災認定されたのが710件と、
1983年度の統計開始以降で最多という
衝撃的な数字が発表されました。
昔は精神障害での労災を申請しておらず、
もしかしたらそういった風潮になってきて
表に出るようになったからかもしれませんが、
事実そういった数字が出てきております。
特に40代の男性が最も多く、
この世代はかつて「就職氷河期」と称された
厳しい時代を経験しています。
このような背景を持つ従業員が
心の健康を害する原因として、
上司からのパワハラや
仕事の内容・量の変化などが挙げられています。
今回労災認定されたものの要因の上位3つですが
1.上司からのパワハラ 147人
2.悲惨な事故や災害体験、目撃 89人
3.仕事内容や量の大きな変化 78人
とデータが出ております。
ビッグモーターの記者会見ではありませんが、
経営者は知らないではすまされません。
経営者として、従業員の心の健康を守るために
何ができるのでしょうか。
以下にそのポイントをまとめました。
1.事例性の理解と対応
従業員の心の健康に違和感を感じた際、
具体的な問題点を「事例性」として把握することが重要です。
例えば、勤怠不良の発生や
業務の遂行に時間がかかるようになった場合など、
具体的な事例をもとに従業員とのコミュニケーションを図りましょう。
2.ハラスメントの予防と対応
ハラスメントは従業員の心の健康を脅かす大きな要因の一つです。
特に、ハラスメントを行っている側の従業員が
その自覚がない場合が多いため、
経営者としてはハラスメントの予防と早期発見、
そして適切な対応が求められます。
3.心の健康のための環境づくり
従業員が安心して働ける環境を整えることは、
経営者の重要な役割の一つです。
具体的には、業務の適切な配分や、休憩時間の確保、
メンタルヘルスのサポート体制の整備などが考えられます。
経営者として、従業員の心の健康を守るための取り組みは、
企業の持続的な成長や従業員のモチベーション向上にも繋がります。
従業員一人ひとりの心の健康を大切にし、
そのための環境づくりを進めることで、
企業全体の活力を高めることができるでしょうし、
経営の現場での日々の判断やアクションが、
従業員の心の健康を守る鍵となります。
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