経営者向け
2022/05/13 (金)
小濱亮介

仕組み化の効果と隠れたリスク

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仕組みとは「誰がやっても同じ成果が出せるようにする仕掛け」
私たちは定義をしています。

誰かに仕事を任せてしまえば楽なのですが、
その任せていた人が休んだ時や退職した時に
最終的に大変な思いをするのは経営者自身です。

そのため任せてしまえば楽だとわかっていても、
経営者からすると不安で踏み切れないということも
あるではないでしょうか。

優秀な経営者であれば、1度自分でその業務に取り組み、
苦労をしても形にするのではないかと思います。

そのような経験をされた経営者の多くは
「仕組みにしよう」という考えが浮かぶはずです。

しかし、いざ仕事を誰かに任せようとすると、
その任せた人が不在で大変だった記憶がよみがえり、
躊躇してしまうのではないでしょうか。

その人がいなくなっても問題ないように、
仕組みを作って安定させようとすると思います。
マニュアル化、見える化、標準化、チェックリスト等々
様々な方法で仕組みを整えていこうとすると思われます。

仕組みが整ったら、ひと安心ですよね。
その仕組みが動いているかどうかをチェックするだけで良いので
気持ち的にも本当に安心です。

仕組みを作る時に一つ気をつけなければならないのは、
働く人が思考停止に陥りやすいということです。

仕組みが順調に回っていることで安心してしまい、
「どうすれば更に生産性を高くすることができるか」
「そもそもこの業務をなくすことはできないか」等々
考えることがなくなります。

時代はこれまでにない速さで変わっています。
法律も変わりますし、売れ行きの良い商品も
刻一刻と変わってきていると思います。

仕組みを回しているだけでは、そういった変化に対応することが
できなくなってしまうのです。

経営者は仕組みを作るのと同時に、その仕組みを
どう変化させていくのかということも考えなければなりません。
そして仕組みを更新させる考え方を、
部下に教えて伝えていく必要があるのです。

そのためには「仕組み会議」のように、
現状で回っている仕組みについて話をする場を
設けてみて良いかもしれません。

本当にその業務は必要なのかという議論から、
どうすれば更に効率良くできるのか等々
幅広く話すことができるのではないでしょうか。

そして地道に仕組みを改善をした人を
しっかりと評価する制度も必要です。

人は感情がある生き物です。
その日のコンディションで仕事の質は大きく変わります。
そして、それは経営者自身も同じです。

自分自身が不安定なのだから、周りの人ももちろんそうです。
そのことを理解しておけば、周囲の環境に一喜一憂することなく
その時必要な対策を練ることができるのではないでしょうか。

「あいつは思ったように動いてくれない」と嘆くよりも、
狙ったように動く仕組みの構築し、仕組みの作り方や考え方を
共有するためのコミュニケーションを取るべきです。

「日々の仕事が忙しくて、そんなことする時間ないよ」という方も
いらっしゃるかもしれません。

実際にそのようなこともあるかとは思いますが、
長期的に優先順位を見据え、仕組み化に取り組んだ方が
結果安心した経営ができるのではないかと思います。

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この記事を書いた人
2010年、新卒でシナジーに入社し、人材サービス事業に従事。2021年に執行役員に就任。 これまでに2,000名以上の転職相談を受けた経験から求職者の視点を取り入れた中小企業の採用戦略を立てることを得意とする。 社内で新規事業の立ち上げを5事業ほど経験し、自身も2019年に社内起業を行い、代表も務めている。 様々な経験から採用戦略、経営戦略、システム構築などのアドバイザーとして活躍しており、10社以上の顧問先持つ。
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