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費用をかけない集客手法を考える
広報活動はお金をかけずに自社ブランドや自社商品を広める良い手段です。 無理に広告宣伝費用をかけなくても、 広報の工夫によって集客につなげることができます。 今回は広報活動のアイデアを具体的に紹介します。 メディアに取り上げられるためのポイント 広報活動にはさまざまな方法があります。 SNSで広めたり、クチコミを作るなど、 さほどお金をかけなくても広報は可能です。 そんな中、特に活用したいのはメディアです。 たとえば新聞に掲載されると、数十万人の目に触れることになりますし、 テレビで紹介されると数百万人の目に映ることとなります。 メディアに取り上げられるには、商品やサービスに季節感があること、 ニュース性があること、地域性に富んでいることが重要です。 まずはこれらの内容について考えてみましょう。 季節感があること 商品やサービスに季節感を出すことは広報をする上でとても重要です。 旬の食材を使った飲食店や、年中行事に合わせたイベント、 流行ものを取り入れたサービスなどがその典型です。 メディアは常に旬の情報を発信しようとしていますので、 季節感のある商品サービスはメディアの目に 止まりやすいという事情があります。 ニュース性があること ニュース性も重要です。 どれだけ季節感のある商品やサービスを提供したとしても、 ありきたりなものでは、わざわざメディアが取り上げてくれません。 メディアは視聴者や購読者に有益な情報を提供するように 努めているため、ありきたりなものだと有益とみなされにくいのです。 「日本唯一」「業界初」「他社にはない」などの差別化が重要です。 地域性に富んでいること 地域性のある商品サービスもメディアが好みます。 特に地域密着型のローカルメディアの場合は、 地域情報を探していることも多く、 場合によってはネタに困っているケースもあります。 そんな時に、地域性のある商品サービスがあれば、 取り上げやすいため、ぜひ地域性も意識してみましょう。 広報活動のアイデア集 広報活動の際に、季節感、ニュース性、地域性を意識するといっても、 具体的に取り組もうと思うといまいちピンと来ないかもしれません。 そこで、広報活動に役立つアイデアをいくつかご紹介したいと思います。 もちろん、ここで紹介する内容はあくまでも一例ですので、 これらのアイデアを参考として、御社の商品やサービスに合うように カスタマイズしていただければと思います。 四季折々のユニーク商品を作る 四季折々のユニーク商品は、季節感とニュース性を 意識した商品サービスです。 たとえば、桜や紅葉をモチーフにした商品や、 ハロウィンやクリスマスに合わせた商品などは、 季節感に溢れています。 そこに企業の個性が加わり、ユニークな商品サービスとなれば、 ニュース性を付け加えることが可能です。 地元の特産品やイメージなどを取り入れることもできれば、 地域性を加えることもできるでしょう。 あり得ない価格の商品を作る あり得ないような格安商品を使って宣伝するという方法もあります。 たとえば売れ残り商品や話題となりそうな商品を集め、 話題作りのツールとするのです。 あえて目玉商品を一定期間格安にして注目を集めることで、 メディアの目に止まる可能性も考えられます。 一時的であっても、値段を下げることに抵抗を感じるかもしれませんが、 広告宣伝費用をかけるより効果性が期待できますので、 検討してみると良いでしょう。 ただし、どんな商品をいくらで販売すれば話題になるのか しっかり考えることが重要です。 やみくもに値引きすれば良いというものでもありません。 テーマを絞り込んだサービスを提供する テーマの絞り込みも重要です。 たとえば「田中さんしか参加できないツアー」 「35歳しか申し込みできない結婚相談所」 「アオリイカ専用の釣具屋さん」などテーマを限定することで ニュース性が増します。 テーマはニッチであればあるほどニュース性が増すほか、 ニーズのあるテーマであれば、集客も同時に見込むことができるでしょう。 広報活動はお金をかけずに商品サービスの宣伝ができる良い方法ですが、 やみくもに広報をしていても、意味がありません。 効果的に広報活動を行うには、季節感やニュース性、地域性を 意識してみてください。 弊社が毎月開催している、 社長の学校「プレジデントアカデミー」の 8月のテーマは集客力です。 できる営業マンや社長による属人的な営業から、 誰でもできる集客の「自動化」にシフトチェンジするための 3つのステップと8つのツールを解説します。 セミナーの詳細・お申し込みはこちらから >>>https://www.kk-synergy.co.jp/eventinfo/500897/

樋野 竜乃介

求職者の6割が見落とされている?
政府の水際対策が6月より大幅緩和されたことを受け、 観光地では人手不足が叫ばれるようになりました。 総務省の労働力調査によると、 求人数は徐々に回復傾向にあり、 本格的に人材獲得時代に突入しそうです。 一方で、転職者数はコロナ禍で 大きく減少しました。 この事実だけ見ると、 中途採用はかなり厳しい状況にあるようですが もう1つ面白いデータがあります。 それは転職希望者が増加傾向にあるということです。 これは転職を望む人は増えているけど、 実際に転職をした人は減っているということです。 原因はいくつかあると思いますが、 ひとつは企業側が求職者に適切に情報を届けられず、 魅力づけできていないことが考えられます。 前提として、求職者は大きく2つに分けられます。 ・転職顕在層 ・転職潜在層 転職顕在層とは、転職先を積極的に探している人たちのことを指します。 この層は転職サイトに登録し、自ら企業に応募をしたり、 選考を受けることがほとんどです。 一方の転職潜在層は、転職の意欲はあるものの、 実際には転職活動を行っていない人たちのことを指します。 そして、この転職潜在層の割合は、 求職者全体の約6割を占めると言われています。 多くの企業は転職顕在層に向けての活動がほとんどですが、 今後は転職潜在層に向けた活動が重要になっていきます。 どのような行動が重要かは次の機会に解説させていただきます。

乾 恵

クランボルツに学ぶキャリア理論と経営者の役割
先日、高校の教師の先生方と 「私たち教師や経営者は若者をどう育てるか」というテーマで 討論しました。 抽象的なテーマではありますが、 様々な意見が出て非常にワクワクしました。 ちなみに”若者”は法律的に年齢が決まっているわけではないので このときは15歳~25歳くらいまでの人を対象にしました。 色々と議論を重ねた結果、 「若者と一括りにすることはできない。 我々教師や経営者が育つ環境をどう整えるかが重要」 という結論に至りました。 若者といっても、育ってきた環境や家庭環境が違うため 個性がそれぞれ違います。 どんな個性を持っていても、その人が育つ環境を 作ることが私たち大人が作ることなのだと思います。 1999年に発表されたクランボルツによるキャリア理論によると、 ビジネスパーソンとして成功した人のキャリアを調査したところ、 そのターニングポイントの8割が本人の予想しない 偶然の出来事によるものだったそうです。 つまり、キャリアを構築していく上で、 そのターニングポイントの殆どが予想することが 難しいということです。 よくあるキャリアプランの立て方は、将来の目標を決めて計画を立て、 それに向かって積み重ねていくというイメージだと思います。 しかし、変化の激しい時代において、 将来の社会や会社の状況は個人の意思でコントロール不可能です。 故に効果的なキャリアプランは立てにくくなっています。 クランボルツが提唱する理論はあえて明確なゴールを定めず、 現在に焦点をおいてキャリアを考えることを推奨しています。 理論の骨組みとしては3つあります。 予期せぬ出来事がキャリアを左右する 偶然の出来事が起きたとき、行動や努力で新たなキャリアにつながる 何か起きるのを待つのではなく、意図的に行動することでチャンスが増える つまり予期せぬ出来事が起きたときに行動できるだけの準備をしたり、 偶然の出来事に遭遇すべくフレキシブルに行動したりすることで チャンスが生まれるということです。 目標に固執せずに現在を見るには勇気が必要ですが、 とても大事だと思います。 予期せぬ出来事がいつ起こるかわからないため、 それがいつ起こっても良いように 個人は準備をしなければなりません。 予期せぬ出来事が起きた時に成功しやすい行動特性は、 以下の5つです。 好奇心:新しいことに興味を持ち続ける 持続性:失敗しても諦めずに努力する 楽観性:何事もポジティブに考える 柔軟性:こだわりすぎず柔軟な姿勢をとる 冒険心:結果がわからなくても挑戦する 起きた出来事や周囲の変化を意識し、受け止める姿勢がキャリアの成功には大切です。 これは、新しい出来事や成功体験ばかりではなく、失敗体験にも当てはまります。 出来事を前向きに捉えることが今後のチャンスへとつながるでしょう。 出会いに関しても同様のことが言えます。 たまたま連絡した友人、街で出会った人、SNSでつながった人など、 誰から良い知らせがもたらされるかはわかりません。 偶然の出会いこそ大切にした方が良いでしょう。 また偶然の出来事や出会いを必然へと変えるために最も大切なことは、 あらゆる出来事に関心を持つことです。 偶然の出来事は、起きた時点ではどのような結果をもたらすのかわかりません。 未来が予想できないほど変化の激しい時代において、 用心しすぎるよりも、挑戦してみることが重要です。 キャリアの8割が偶然の出来事によると考えると、 成功しやすい5つの行動特性を身につけられる環境を整え 今をどう生きるかを我々大人がしっかりを伝えていくことが、 これからの若者が育つきっかけになるのではないでしょうか。

小濱亮介

インナーブランディングと企業価値の高め方
経営者は、企業価値をブランディングによって高めようと考えることがあります。 確かにブランディングは重要ですが、対外的なブランディングを意識するあまり、 社員がブランディングを意識しておらず、外面だけが良いという会社もあります。 社員が企業価値を認めていない会社は、いずれ世間から評価されなくなるでしょう。 今回はインナーブランディング(社員に対してのブランディング)の 重要性や効果、必要なことについて紹介します。 インナーブランディングが持つ3つの重要性 ①社員の働きがいに影響する インナーブランディングは、社員の働きがいに影響します。 自社に誇りを持っている社員と、自社に諦めを感じている社員は、 どちらがしっかりと働いてくれるでしょうか? インナーブランディングの成否によって、 社員のモチベーションに大きく影響を及ぼしますので、 対外的な広告と同じくらい、社内的なブランディングも重要なのです。 ②社外への噂が広まる 経営者の中には「社長は孤独なものだから、社員から嫌われても構わない」と 考えている人がいらっしゃいますが、この考え方は少々危険です。 経営者を嫌っている社員は、会社自体に不満を持っていることが多いため、 自社に対してマイナスイメージがあります。 そして、社員には家族や友人がいて、SNSのアカウントも持っています。 社員による噂が対外的に広がる可能性があります。 ③採用活動に直結する インナーブランディングができていると、採用活動にもその影響が直結します。 悪いクチコミの多い企業は、受験者数も少なくなりますし、 その分、採用活動費もかさんでしまいます。 逆に、良いクチコミが多い企業や、社員が活き活きと働いている企業であれば、 受験者にもその雰囲気が伝わるでしょう。 良い人材は良い雰囲気の企業に集まるため、インナーブランディングは重要なのです。 インナーブランディングの3つの効果 ①商品サービスが向上する インナーブランディングができていると、商品サービスが向上する傾向があります。 たとえばリッツカールトンのような一流ホテルを想像していただくと、 そのホスピタリティーの高さが伝わってくるかと思います。 リッツカールトンは、「クレド」という理念やミッションを持っており、 社員が共有しています。 誇り高い企業で働く社員は、自分自身も誇り高く働き、 結果的に商品サービスが向上するのです。 ②顧客満足度が上がる 商品サービス力が上がると、自ずと顧客満足度が上がります。 また、自社ブランドにそぐう顧客が集まってくるため、 顧客の質も上がりやすくなります。 クレーマーのような顧客や、無理難題を押し付けてくる顧客を、 ブランド力によって撃退することができるでしょう。 ③離職率が下がる インナーブランディングの良いところは、離職率が下がるというところにも表れます。 離職率が高い企業は、常に求人募集をしており受験者からも問題があると思われやすくなり、 採用活動の経費が割高となります。 離職率が低ければ、余計な経費を払う必要がなくなるため、 日ごろの企業活動に専念することができるでしょう。 インナーブランディングに必要な2つのこと ①自社ブランドの分析 インナーブランディングをしようにも、そもそも自社の企業価値を理解していなければ、 インナーブランディングのしようがありません。 まずは自社がどのような企業であり、どこを目指すのか、 どんな顧客と取引したいのかを分析してみましょう。 いいかえれば、「理念」「ビジョン」「マーケティング」の3つの要素を 最初に検証する必要があります。 自社の姿が分かれば、戦略が立てやすくなるため、必ず取り組むべき内容です。 ②システムによる業務効率化 インナーブランディングで重要なことは、社員が快適に働くことです。 業務に無駄が多ければ、社員の不満が高まり業務上のストレスとなる可能性があります。 そのようなことがないように、業務システムを導入して、 サクサク働ける環境を提供しましょう。 インナーブランディングは、会社の足元を固めるためにとても重要です。 社員から支持されていない企業は、足元から崩れてしまいます。 企業価値と社員が考える価値は類似するものとして、 手を緩めずに取り組む必要があるでしょう。 プレジデントアカデミー7月のテーマは「ブランディング」です。 小さくてもファンに囲まれる会社になるための方法をご説明します。 気になる方はこちらから詳細をご確認ください。

樋野 竜乃介

働きがいか?働きやすさか?
少し前のことですが、 日立製作所が週休3日制を導入しました。 他にも既に導入していたり、 検討していたりする企業が増えてきています。 週休3日制を導入する目的はいくつかありますが、 「多様な人材、優秀な人材を採用するために導入する」 という企業もあるそうです。 今後、人手不足がさらに深刻化する中で、 「働きやすい会社」にするためにさまざまな制度を 導入する企業が増えてきました。 週休3日制もそうですが、テレワークの推進、 産休・育休、フレックスタイム制、 70歳までの就業機会確保など、 女性や高齢者、家庭の事情などで働き方に制限のある人も 活躍できるように配慮がされるようになってきました。 以前に比べ、働きやすい会社が多くなっているのは 間違いありません。 しかし「働きがい」という点においては、 実は以前より低下している傾向にあるようです。 「働きやすさ」にばかり目が向き、 個人の「働きがい」への配慮が足りない企業も あるということです。 そのような企業でよく見られるのが、 従業員の権利意識の肥大化です。 仕事での責任や成果を求められないにもかかわらず、 労働時間の短さや休暇など従業員の権利ばかり認められると、 責任を果たさず権利だけ主張する社員が増加します。 成果を求められることもなく、 就業時間をなんとなく過ごす 「お客様状態」の社員が増えてしまうと、 個人はもちろん会社の成長を妨げる 大きな要因になります。 多くの日本企業、特に大企業が 陥っているのがまさにこの状態です。 やはり、企業が目指すべき姿は 「働きがい」のために「働きやすさ」が 重視されることだと思います。 多様な価値観や事情を抱える個人が、 それぞれの目的意識を持って 自分の役割を果たし、 努力や成果を周りから認められながら 充実感を持って働ける。 そんな企業を目指すべきではないでしょうか。 働きやすさを重視する企業は増えていますが、 今後は働きやすさに加え「働きがい」も 同時に考える必要があります。 社員の定着においてももちろんですが、 採用においても重要ですので、 ぜひ「働きがい」という視点で 自社を見直してみてはいかがでしょうか。

乾 恵

アナログで属人的な幹部人材の採用手法
人材採用を行う中で、会社の規模はどうであれ採用手法の根幹は一緒です。 よく「うちは中小企業だから大手企業のように費用を掛けることはできない」 ということを言ってしまいがちです。 もちろん母数を稼ぐには多くの費用がかかります。 そのため採用手法は大手と中小では違ってきますが、 根幹となる考え方と口説き方は変わりません。 また幹部人材を口説く採用手法は非常に属人的で、 仕組みに落とし込むことはできません。 ただ一般社員であれば、仕組みを使って採用することも可能です。 福利厚生を整えたり、ブランディングを行ったりといった 様々な工夫と仕組みを活用することで採用できるケースもあります。 しかし、幹部人材は違います。 幹部人材は仕組みではなく、属人的に口説いていくしかありません。 よく営業は恋愛に例えられますが、採用も恋愛に例えることができます。 まだ付き合ってもいない相手にいきなり婚姻届を渡し、 サインを求めるでしょうか? 恋愛であれば「ありえない」とわかることが、 採用の場では平気で行われてしまうのです。 参加者が結婚を意識して行われる婚活パーティーの場でも、 年収や年齢・趣味などの条件を見て好感が持てる人が 目の前に現れたとしても、 急に婚姻届を渡すなんてありえないですよね。 しかし採用となると、求人票を見て自社が気になって来社しくれた人に 「いつから来れる?うちに入りなよ!」と言ってしまうのです。 会社の側は、始めから結婚(=雇用契約)を想定していますが、 求職者の側は「とりあえず付き合ってみるか」という感覚で話が進み、 運良く採用に至ってもすぐ破局してしいます。 せっかく採用した社員がすぐに辞めてしまう一因は、 こういった採用手法にあるのではないかと思います。 一般社員ならまだ諦めはつきますが、 幹部人材にそう簡単に退職されるようでは困ります。 そのため自分たちのことを知ってもらい、 相手のことを理解できるだけの時間が必要です。 私は最低でも4回は面談するべきだと思っています。 最近ではオンラインで全てを完結させることもできますが、 2回はリアルで会うべきだと思います。 もちろん相手にはよりますが、口説くには順番が大切です。 1回目:自社が向かうべき方向性(ビジョンやミッション)の説明 2回目:相手のこと(スキルやキャリアまで)を具体的に理解できるまで聞く 3回目:自社が向かうべきところの、どの部分を担ってほしいか明確に伝える 4回目:相手を理解し、その課題において活躍できるところで条件の明示 以上のように最低でも4回は会って話をすることをおすすめします。 上記のことを1度に伝えてしまうと、 大事なことが忘れられてしまう可能姓があります。 人は忘れる生き物だという大前提のもと、 重要なことは何度かに分けて伝えましょう。 またやってしまいがちですが、 1回目で条件(年収)を伝えるのは避けるべきです。 相手の能力(スキル)もわからないまま、幹部人材として迎え入れてしまうと 後々困った事態になるかもしれません。 特に重要なのは3回目の面談で相手の得意分野・不得意分野だと 思われることを、明確に本人に伝えることです。 「この欠点は弱点まで引き上げてほしい」 「ここは得意分野なので、入社後もしっかり伸ばしてほしい」 といったことを、文章または口頭で伝えることが大事です。 そうすることでこちらが提示した条件への納得度も高まり、 入社後に活躍する確率も高くなります。 幹部人材の採用はこういったステップを踏まなければならないのです。 面倒だからと手を抜いてはいけません。 そしてこれらは仕組みにすることは非常に困難ですし、 経営者もしくは幹部が本気になって採用に携わらなければ 成功しないのです。

小濱亮介

ビジネスモデルの見える化とイノベーション
常日頃「イノベーション」という言葉を耳にすると思います。 もう聞き飽きたという方もいれば、自社でイノベーションを起こしたいと 試行錯誤していらっしゃる方、様々かと思います。 今回はビジネスモデルキャンバスを用いて、 自社の“ビジネスモデル”を整理したうえで、 どの構成要素でイノベーションを起こす方法を考えていきます。 ビジネスモデルキャンバスとは? ビジネスモデルキャンバスとは、「ビジネスモデルを記述、 ビジュアライズし、評価、変革するための共通言語」と 定義されています。 要するに、ビジネスモデルを「見える化」し、 イノベーションするために用いるツールです。 ビジネスモデルキャンバスは、 4つの領域(顧客・提案価値・インフラ・資金)をカバーする 9つの構築ブロックで構成されています。 そして、この表の要素は相互に連携しています。 9つの構築ブロック ①顧客セグメント(CS) このブロックでは、顧客がどのような人なのかを ニーズ・行動・態度などによってグループ化します。 このブロックで考えることは「誰のために価値を創造するのか?」です。 ②価値提案(VP) これは顧客セグメントの抱えている問題を解決し、 ニーズを満たすものです。 このブロックで考えることは「顧客にどんな価値を提供するのか?」です。 ③チャネル(CH) ここは顧客セグメントにどう価値を届けるか、 そしてどの方法で顧客とコミュニケーションをとるかの役割を担っています。 このブロックで考えることは、 「どのチャネルを通じて顧客セグメントにリーチしたいか」です。 ④顧客との関係(CR) このブロックでは企業が顧客セグメントに対して、 どんな関係を結ぶのかをはっきりさせます。 このブロックで考えることは「顧客セグメントがどんな関係を構築、 維持してほしいと期待しているのか」です。 ⑤収益の流れ(R$) これは企業が顧客セグメントから生み出す現金の流れを表しています。 このブロックで考えることは「顧客はどんな価値にお金を払おうとするのか」です。 ⑥リソース(KR) これは自社のビジネスモデルを実行するために必要な資産を表します。 物理的なリソースだけではなく、人的リソースや知的リソースなども含まれます。 このブロックで考えることは「価値を提案するのに必要なリソースは何か」です。 ⑦主要活動(KA) これ企業が経営を成功させるために行わなければならない 重要な活動をさします。 このブロックで考えることは「価値を提案するのに必要な主要活動は何か」です。 ⑧パートナー(KP) これは企業がさまざまな理由で構築しているパートナーシップを指します。 このブロックで考えることは「主要なパートナー・サプライヤーは誰か」です。 ⑨コスト構造(C$) このブロックは経営のもとで発生する、利益を生み出すのに必要な すべてのコストです。 どのリソースにお金がかかっているか、 どの主要活動にお金がかかっているかと考えます。 このブロックで考えることは 「ビジネスモデルにおいて特有の最も重要なコストは何か」です。 コンビニを例にビジネスモデルキャンバスを作成すると、 以下のようになります。 翔泳社『ビジネスモデル・ジェネレーション』を基に筆者作成 ビジネスモデルが「見える化」できたら、ブロックをつなげて考えてみてください。 全体でみる時の考え方としては、顧客セグメント・価値提案・パートナーが主軸で、 間にある4つのブロックは主軸を結ぶ架け橋と考えると分かりやすいかと思います。 そして最終的には表の左側のブロックがコスト構造に、 右側のブロックが収益の流れにつながります。 このビジネスモデルキャンバスをうまく活用することができれば、 いま自社のビジネスモデルのどこに新規性があって、 どこが競争要因となってしまっているのか、 どこをイノベーションできるのかを「見える化」することができます。 また要素同士に新しいつながりが生まれないか、 要素自体を一変できないかと考えてみることで、 他社との差別化のカギが見つかるかもしれません。 製品・サービス単位でも作成することは可能なので、 ぜひ試してみてください。 弊社が毎月開催している 社長の学校「プレジデントアカデミー」6月のテーマは 「ポジショニング」です。 競合他社との差別化を進めるための3ステップと それを実践するためのポイントをお伝えします。 少しでも気になったという方は、 こちらより詳細をご覧ください。

樋野 竜乃介

内定辞退を防ぐために重要なこと
今回は新卒採用活動において、 内定を出した学生の内定辞退を防ぐためのポイントを お伝えします。 内定辞退が起きる原因 せっかく内定まで出したのに 内定式の直前に辞退されてしまったことの ある企業様も多いのではないでしょうか? 内定辞退の主な原因としては、以下の3つがあります。 内定承諾後に入社予定の会社を詳しく調べて、不安になった 複数の企業の内定をキープした後、自分が行きたい企業を吟味した 親ブロックに遭った ここからは、内定辞退の原因ごとにその詳細と対策をご紹介します。 1.内定承諾後に入社予定の会社を詳しく調べて、不安になり辞退 内定承諾後の学生の心理として、 「本当にこの会社で良かったのだろうか」 「この会社でやっていけるのか」 という思考に陥ります。 そして、多くの学生は企業のクチコミを参考に 企業の良し悪しを決めています。 現在、就職活動においても数多くのクチコミサイトがあり、 中には真実ではないことを書かれている場合もあります。 その内容を見て不安になり、内定を辞退してしまうのです。 このような辞退を防ぐためにはどうすれば良いのでしょうか? まずは学生が人事担当者、そして一緒に働く社員と 定期的に話せる場を作ることです。 そしてその中で、できる限り自社のことを偽らず話しましょう。 デメリットになりそうなことも企業側から打ち明けることで、 学生側は「この会社は良いこと以外もしっかり話してくれる会社」と 思ってもらうことができます。 そして学生が抱える不安や悩みを打ち明けやすい環境をつくることができます。 うまくいけば「実はクチコミサイトでこんな書き込みを見たんですけど・・・」 という話が学生から自然と出てくるようになり、 企業の側もしっかりと真実を伝えることができます。 今回は内定承諾後に絞ってお話していますが、お互いのギャップをなくすために、 選考中から自社のメリット・デメリットを伝えることでミスマッチを減らし、 内定辞退を防ぐことができます。 2.複数の企業の内定をキープした後、自分が行きたい企業を吟味して辞退 学生1人あたりの平均内定社数は約2社、 そして2割の学生が4社以上から内定をもらっています。 そのため、複数社の中から自社を選んでもらわなければ、 内定辞退という結果に終わります。 自社を選んでもらうためには、 いかに自社に魅力を感じてもらうかが重要です。 魅力を感じてもらうために定期的にフォローをすることは 最低限必要ですが、 いかに学生が自社のことを考える時間を増やすかを 考えなければなりません。 そのためには、 自社の課題を解決するような宿題を出す 実際に働くことになる社員と定期的に面談を行う 同期となる学生同士で交流会を開く などの活動を行うことをお勧めしています。 内定者インターンがベストではありますが、 まだ完全に入社の意思が固まっていない段階で 内定者インターンをやってもらうことはリスクが伴います。 課題や交流会という形で自社の仕事や社風を理解し、 イメージしてもらうことで自社を選んでもらうことが可能です。 単純接触回数を増やし、学生が自社のことを考えてもらう時間を 可能な限り増やしましょう。 3.親ブロックにより辞退 学生の入社意欲はとても強いけど、親御さんに反対され、 辞退するケースは少なくありません。 親御さんの心理としては「よく知らない会社に入社してほしくない」 という心理が働きます。 学生は社会経験が少なく、 今まで育っててもらった恩もあるので 親御さんの意見をなかなか無下にはできません。 結果、その意見に従って辞退をしてしまうのです。 こういったケースの解決策としては、 学生の親御さんに自社のことを知ってもらい、 安心してもらう他ありません。 弊社としては、 内定式に親御さんを招待する 自社を紹介する社内報や会報を送る 親御さんと学生を含め3者で面談をする などをお勧めしております。 重要なことは親御さんに自社を知ってもらい、 安心してもらうこと。 そのために、学生だけでなく親御さんを巻き込んだフォロー活動を 意識して行ってみてください。 以上、内定辞退を防ぐために重要なことについて 紹介しました。 少しでもお役に立てれば幸いです。

乾 恵

仕組み化の効果と隠れたリスク
仕組みとは「誰がやっても同じ成果が出せるようにする仕掛け」と 私たちは定義をしています。 誰かに仕事を任せてしまえば楽なのですが、 その任せていた人が休んだ時や退職した時に 最終的に大変な思いをするのは経営者自身です。 そのため任せてしまえば楽だとわかっていても、 経営者からすると不安で踏み切れないということも あるではないでしょうか。 優秀な経営者であれば、1度自分でその業務に取り組み、 苦労をしても形にするのではないかと思います。 そのような経験をされた経営者の多くは 「仕組みにしよう」という考えが浮かぶはずです。 しかし、いざ仕事を誰かに任せようとすると、 その任せた人が不在で大変だった記憶がよみがえり、 躊躇してしまうのではないでしょうか。 その人がいなくなっても問題ないように、 仕組みを作って安定させようとすると思います。 マニュアル化、見える化、標準化、チェックリスト等々 様々な方法で仕組みを整えていこうとすると思われます。 仕組みが整ったら、ひと安心ですよね。 その仕組みが動いているかどうかをチェックするだけで良いので 気持ち的にも本当に安心です。 仕組みを作る時に一つ気をつけなければならないのは、 働く人が思考停止に陥りやすいということです。 仕組みが順調に回っていることで安心してしまい、 「どうすれば更に生産性を高くすることができるか」 「そもそもこの業務をなくすことはできないか」等々 考えることがなくなります。 時代はこれまでにない速さで変わっています。 法律も変わりますし、売れ行きの良い商品も 刻一刻と変わってきていると思います。 仕組みを回しているだけでは、そういった変化に対応することが できなくなってしまうのです。 経営者は仕組みを作るのと同時に、その仕組みを どう変化させていくのかということも考えなければなりません。 そして仕組みを更新させる考え方を、 部下に教えて伝えていく必要があるのです。 そのためには「仕組み会議」のように、 現状で回っている仕組みについて話をする場を 設けてみて良いかもしれません。 本当にその業務は必要なのかという議論から、 どうすれば更に効率良くできるのか等々 幅広く話すことができるのではないでしょうか。 そして地道に仕組みを改善をした人を しっかりと評価する制度も必要です。 人は感情がある生き物です。 その日のコンディションで仕事の質は大きく変わります。 そして、それは経営者自身も同じです。 自分自身が不安定なのだから、周りの人ももちろんそうです。 そのことを理解しておけば、周囲の環境に一喜一憂することなく その時必要な対策を練ることができるのではないでしょうか。 「あいつは思ったように動いてくれない」と嘆くよりも、 狙ったように動く仕組みの構築し、仕組みの作り方や考え方を 共有するためのコミュニケーションを取るべきです。 「日々の仕事が忙しくて、そんなことする時間ないよ」という方も いらっしゃるかもしれません。 実際にそのようなこともあるかとは思いますが、 長期的に優先順位を見据え、仕組み化に取り組んだ方が 結果安心した経営ができるのではないかと思います。

小濱亮介

エクスターナル・マーケティングの極意
時代の流れが速くなり、ヒット商品の寿命も だんだん短くなりつつある今、 既存の製品・サービスにとらわれることなく、 新しい製品・サービスに「SHIFT」させることが 企業には求められています。 しかし、Appleのように全く新しいものを 生み出すことは難しく、競争の激しい市場、 いわゆる「レッドオーシャン」で新製品・サービスを展開し、 成功することも考えねばなりません。 そこでキーとなるのがエクスターナル・マーケティングです。 そこで今回は、「レッドオーシャン」に進出し、 成功を収める上で大切なことを、 エクスターナル・マーケティングにおけるセオリーと 成功事例を交えながら紹介したいと思います。 エクスターナル・マーケティングに必要な3つの要素とプラスα まず、エクスターナル・マーケティングについて、 簡単に説明をします。 エクスターナル・マーケティングとは 企業と顧客の間でのマーケティングを指しており、 一般的なマーケティングの4Pに対応し、 従業員との間における インターナル・マーケティングの対として 用いられます。 そして、エクスターナル・マーケティングにおいて 重要になるのが、ユーザーの心を捉えることです。 そのために顧客が購入するプロセスを構造化し、 顧客の購買意欲を促さなければなりません。 そのために「デザイン」「ファンクション」「ストーリー」の 3つの要素を兼ね備える商品・サービスを提供することが まず、大前提です。 さらに購入プロセスを構築する上で大事なのが、 プラスαの工夫で差別化を図るということです。 「デザイン」「ファンクション」「ストーリー」の 3要素を前提とし、プラスαを行うことが エクスターナル・マーケティングを成功させるための 肝になります。 このプラスαが商品・サービスをヒットさせるか否かの 明暗を分けます。 つまり、商品・サービスがヒットするのは 偶然ではないのです。 「SHIFT」を支えたプラスα ここからは、この3つの要素にしっかりフォーカスし、 あるプラスαを行って「SHIFT」を成功させた企業の エクスターナル・マーケティングをご紹介していきます。 アウトドア製品から煙感知器への「SHIFT」 米国の伝統あるアウトドアメーカーである コールマンの成功事例を取り上げます。 コールマンの主力事業は登山やキャンプなどで 活用するアウトドアグッズでしたが、 収益拡大のため、煙感知器市場への進出を決断します。 しかし、煙感知器市場は競争の激しい 「レッドオーシャン」であり、 進出当初から成功に対する懸念の声は 少なくありませんでした。 しかし、結果はわずか一年で市場シェアの39%を獲得。 大成功に終わりました。 では、このコールマンの「SHIFT」における成功は 何が要因だったのか。 それは「デザイン」「ファンクション」「ストーリー」を 売り場にて明確にし、 売り場におけるユーザーと商品の「タッチポイント」で 商品の差別化を図ったことでした。 コールマンは、商品を「デザイン」するときに、 多くの家でキッチンの煙感知器の電池が 抜かれているという事実に着目しました。 料理で発生する火による誤作動が相次いだことが原因でした。 コールマンは誤作動が起こってもすぐリセットできるように、 リセットボタンを中央に大きく設置し、 脚立なしでもすぐにリセットできる商品をデザインしたのです。 さらに、煙感知器へのニーズは場所により異なること、 買い替えるタイミングが場所により異なることに着目。 つまり、キッチンは誤作動が起きてもすぐ対応できる商品、 子供部屋は感度が高く、安全性が高い商品、 そして廊下はライトが搭載され、機能性がある商品 といった具合に場所により選べる商品を開発しました。 これは、「場所によって機能を選択できる」という 「ファンクション」を生み出しました。 これにより、「場所ごとに最適なものを選べ、利便性がある」 というストーリーが出来上がりました。 このユーザーのニーズに対する明確なストーリーが、 売り場においてユーザーの心をつかんだのです。 コールマンは「デザイン」「ファンクション」「ストーリー」を 明確にした商品を売り場に並べることで、 瞬時に売り場において“特別”と感じさせ、成功したのです。 この「タッチポイント」という視点がプラスαとして働いたと言えます。 まとめ エクスターナル・マーケティングは 「誰に」「なにを」「どのように」働きかけるか、 費用対効果に見合う形で行うことが重要です。 コールマンは「誰に」を明確にすることで プラスαを行いました。 製品開発の段階から売り場での優位性を高め、 購買意欲を促したコールマンは PRには費用をほとんどかけていません。 中小企業はCMに多くの資金を投資できない分、 ユーザーの心をつかむための「What to say」を 明確にした上で、プラスαの工夫をすることが 大切であるということを二社の成功事例は 示していると言えるでしょう。 弊社で毎月開催している 社長の学校「プレジデントアカデミー」の今月5月のテーマは 「商品力」です。 商品・サービスを開発したり、 パワーアップさせるための29のヒントを紹介します。 少しでも気になった方はこちらのページから

広報シナジー

新入社員教育の意外な壁とは?
4月に入り、新入社員が入社されたという企業も 多いのではないかと思います。 今回、新入社員教育で気をつけるべきことをまとめました。 声掛け・フォローはしすぎない やるべきこと・役割・期待する成果を伝えたら、 途中で確認やチェックの声掛けをしすぎないようにしましょう。 新入社員は仕事に慣れていないため、 ついつい「あれやった?」「大丈夫?」と 心配になって確認してしまうことがあると思います。 ただ声掛けやフォローのしすぎは、かえって逆効果です。 なぜなら、 言われないとやれない フォローされるのが当たり前 というマインドになってしまいます。 新入社員の成長のためにも、フォロー・声掛けは 最低限にとどめ、ある程度任せることも重要です。 言葉の定義やルールを明確にする 自社で独自に使っている言葉やルールがあると思います。 言葉の定義やルールの目的をしっかりと伝え、 覚えてもらうことはとても重要です。 共通の言葉を使い、同じルールのもと仕事をすることで 社内でのコミュニケーションをスムーズに取れ、 既存の社員との距離を縮めることができます。 そこで、見直してみていただきたいのが、 自社で曖昧なルールはないかということ。 例を挙げると、 書類は多少粗くても早く出す方が良いのか、 ギリギリになっても完成度が高いものを出す方が良いのか メールで連絡する時と電話で連絡する時を、 どのように使い分けるか など それぞれ社員の感覚で判断しているものが 各社であると思いますので、 ぜひこれを機に見直してみてください。 以上、新入社員教育で気をつけるべきことを 2つほどご紹介しました。 苦労して採用した新入社員を、 今後の会社を担う人材に育成できるよう、 今回の記事が少しでもお役に立てていれば幸いです。

乾 恵

ダイレクトリクルーティングとは?~運用成功している中小企業の7つの共通点~
求人サイトや人材紹介を用いた従来の採用手法に代わって、 近年取り入れられることが多くなっているダイレクトリクルーティング。 求める人材を採用するために、企業側が能動的に動くことから、 「攻めの採用」として注目されています。 本記事では、ダイレクトリクルーティングに対して興味はあるものの、 どのような採用手法なのかあまり分からないという方に向けて、 ダイレクトリクルーティングの基本から、実際始める際のポイントなどを 解説していきます。 1.ダイレクトリクルーティングとは ダイレクトリクルーティングとは、企業側から求職者に対して 積極的にアプローチする採用手法を意味します。 求人サイトに情報を掲載して応募を募ったり、 人材紹介会社を依頼したりする従来の採用手法が 「待ち」の採用と呼ばれています。 一方でダイレクトリクルーティングは、 企業側が「欲しい人材」を積極的に探して 直接アプローチをするため「攻め」の採用手法と呼ばれます。 2.なぜダイレクトリクルーティングが注目されているのか 現在日本では、少子高齢化に伴う人材不足によって 人材獲得競争は年々激しくなっています。 そんな中で従来の採用手法では優秀な人材確保は難しくなっており、 ダイレクトリクルーティングは良い人材を採用する新しい手法として、 近年注目されています。 また、人材不足に伴う有効求人倍率の上昇によって、 人材1人の採用にかかるコストが年々増加している中、 ダイレクトリクルーティングは従来の採用手法に比べて コストを抑えられるという点が、注目される大きな理由となっています。 3.従来の採用手法とダイレクトリクルーティングの比較 従来の主な採用手法である求人サイト・人材紹介会社を利用した手法と、 ダイレクトリクルーティングの特徴を簡単に表にまとめました。 次に、従来の採用手法と比較しながら ダイレクトリクルーティングの具体的なメリットとデメリットを 解説していきます。 4.ダイレクトリクルーティングのメリット (1)無駄な時間と費用を削減できる ダイレクトリクルーティングでは、従来の採用手法で要した 「待つ」時間を削減することができます。 また、従来の採用手法における求人サイトの掲載料や 人材紹介会社に払う報酬などに比べて、 ダイレクトリクルーティングのサービスを 利用する際の費用はかなり抑えることができます。 それに加えて、従来の採用手法に比べて作業工程は増えるものの、 アプローチする対象は少数に絞ることができるため、 今まで採用活動にかかっていた人件費も抑えることができます。 従来の採用手法における無駄な時間と費用の両方を抑えることができるのは、 ダイレクトリクルーティングの大きなメリットです。 (2)転職潜在層へアプローチできる 求人サイトや人材紹介を利用する求職者は、 「すぐにでも転職したい」と考えている人が多いのに対して、 ダイレクトリクルーティングのサービスを利用する求職者は、 もし「もし良い会社が見つかれば転職しよう」と考えて 求人サイト等は利用しない人もいるため、 従来の採用手法では繋がれなかった候補者にも アプローチすることができます。 (3)「欲しい人材」にアプローチできる 人材紹介では、採用した人材の年収を元に 費用が決まることが多く、紹介会社が求職者の年収の高さを重視して 紹介することも多く、ミスマッチも起こり得ます。 それに対して、ダイレクトリクルーティングでは、 候補者の選出の段階から自社の担当者が行うため、 「欲しい人材」の採用に成功する可能性が高まります。 (4)人材採用のノウハウを自社に定着できる ダイレクトリクルーティングは、 採用までの行程のほぼ全てを自社で行うため、 そのノウハウを自社に蓄えることができます。 長期的な視野を持って考えても、 ダイレクトリクルーティングは企業の採用力を 高める効果的な採用手法といえます。 5.ダイレクトリクルーティングのデメリット (1)採用までの工程が多い 候補者の選出やスカウトメールの送信など、 採用までの工程を自社で行うため、 求人サイトや人材紹介会社を利用する採用手法に比べて 作業工程がかなり多くなります。 また自社で行う分失敗のリスクも大きくなるため、 ノウハウがまだ定着していない段階では、 想定よりコストが膨らむ可能性も高くなります。 (2)長期的なプランを立てて実行する必要がある 転職潜在層の求人者にアプローチした場合、 転職の意欲を高めるために、関係性を作るところから 自社の魅力を知ってもらうまで 長期的にアプローチをする必要があります。 また、ノウハウを自社に定着させるためにも PDCAを繰り返しながら長期的に取り組んでいく必要があります。 効果的にダイレクトリクルーティングを成功させるためには、 長期的な視野を持ちプランを立てて実行することが大切です。 (3)大量採用に不向き ダイレクトリクルーティングでは、求職者に対して ピンポイントでアプローチできる反面、 その作業を短期間に大量に行うのは困難です。 大量採用を行いたい場合は、従来の採用手法の方が 適しています。 しかし、大量の人材を必要とする大企業に対して 1人の人材の質を重要視する中小企業では、 それはデメリットではなくメリットとも捉えられます。 求める人材の数に対して募集をかける母集団が大きく、 無駄な時間と費用を費やす従来の採用手法に対して、 ダイレクトリクルーティングは少数のターゲットのみに アプローチできます。 大量採用を必要としない中小企業にとっては デメリットではなくメリットと考えらレます。 6.ダイレクトリクルーティングに向いている企業 (1)良い人材の「一本釣り」を狙いたい 大量採用を求めるのではなく、 本当に自社に合った良い人材を確実に採用したいと考える企業は、 ダイレクトリクルーティングに向いていると考えられます。 求人サイトでの募集は、やはり大量採用に適した採用手法であるため、 それを必要としない中小企業などにとっては 無駄な時間と費用を費やすにも関わらず、 最適でない採用活動であるといえます。 人材の数よりも質を重視する企業が、 今まで大きな母集団と多くの人材を対象に費やしていた コストと労力を本当に欲しい人材1人に注ぎ込み、 「一本釣り」を狙うことができるのがダイレクトリクルーティングです。 (2)コストを抑えて良い人材を採用したい 従来の採用手法にかかるコストが高くて悩んでいる企業には、 サービス利用料や人件費などのコストを抑えることができる ダイレクトリクルーティングがおすすめです。 (3)将来的に自社の採用ノウハウを高めていきたい ダイレクトリクルーティングは、採用までの工程のほぼ全てを 自社が行うため、ノウハウを蓄えていくことができ、 将来的に採用力を高めていくことができます。 7.中小企業がダイレクトリクルーティングを成功させる7つのポイント 運営する前のポイント (1)長期的な視野を持つ ノウハウを蓄えながら行っていくダイレクトリクルーティングは、 やはり最初は失敗する可能性も低くありません。 すぐに望ましい効果が出るとは期待しすぎずに、 PDCAを繰り返しながら長期的な視野を持って行うことで、 将来的に企業にとって大きな力になるでしょう。 (2)専任の担当者を決める ダイレクトリクルーティングは、採用までの作業行程が多いことから、 他に多くの業務を抱えながら取り組むことで 担当者の負担が大きくなってしまう可能性があります。 その業務を専任で行う担当者を決めると、 採用活動をより効率的に行うことができるでしょう。 (3)会社全体で協力して、熱意を持って取り組む ダイレクトリクルーティングでは、こちらからアプローチした求職者に対して しっかりと自社の魅力を伝えることが重要です。 従来の採用手法のように人事担当者だけで行うのではなく、 熱意を持った社員や経営陣も一緒に求職者に対するアプローチを行うことで、 自社の魅力をより効果的に伝えることができます。 (4)候補者の立場になって考えてアプローチする どのようにアプローチをすれば、 候補者が自社に興味を持ってくれるのか、転職意欲を高められるのか、 候補者の立場になってアプローチの仕方を考えることが重要です。 スカウトメールの内容を考える段階から、 受け取った候補者の心が動くような文面にしたり、 採用までの過程で候補者に寄り添った アプローチをすると良いでしょう。 運用開始後のポイント (1)返信は24時間以内 スカウトを送って承認された後は、次のアポ調整を早く行いましょう。 優秀な候補者は、多くの企業からスカウトをもらっています。 返信が遅いだけで辞退される可能性が高くなります。 できるだけスピーディーに対応できるような体制を整えることも重要です。 目安は24時間以内に返信が返せるようにすることです。 (2)社長や経営幹部が関わる 会社の本気度を伝えるために、面談や面接は経営層が関わることが重要です。 「なぜスカウトしたのか」「どのような役割を担ってほしいのか」、 採用にかける熱意をしっかりと伝えましょう。 どうしても選考の中で関わることが難しければ、 スカウト文の送信者名を代表の名前にするなどして、 特別感を出しましょう。 (3)時には会いに行く 用の中で、候補者が遠方に住んでいるケースもあると思います。 現在、オンラインで面談をすることが一般的になっていますが、 入社前にリアルで会っておきたいという思いもあると思います。 その場合、候補者に来社してもらうだけでなく、 本気度・熱意を感じてもらうために、 時にはこちらから会いに行くことも重要です。 8.ダイレクトリクルーティングのおすすめサービス 多くのダイレクトリクルーティングサービスがある中、 データベースに登録されている人材をハイクラス・若年層・技術職に分けて、 それぞれの人材に特化したサービスを紹介します。 BIZREACH(ビズリーチ)【ハイクラス】 ビズリーチの人材データベースには、152万人以上の人材が登録しています。 審査を通して厳選された人材のみ登録が可能なので、 経営や管理職の経験者など、ハイクラスな人材を探すのに向いています。 キャリオク【若年層】 20代・30代の登録者数が半数以上です。 求職者はキャリアシートを登録し、 企業側がオークションシステムで入札するという 新しいシステムを取り入れています。 この機能を活用して転職意欲を高めることも可能です。 キャリトレ【若年層】 大手サービスのビズリーチが提供する、 若手向けのダイレクトリクルーティングサービスです。 登録者の7割以上が20代、約6割が大卒の人材と、 良い若手人材を探すのに向いています。 Wantedly(ウォンテッドリー)【技術職】 300万人以上のデータベース登録者がおり、 エンジニアやデザイナーなどの技術職経験者が半数以上登録しています。 条件よりも価値観や「想い」を重視し、 ブログやSNSのように会社の魅力を発信するためのツールがあり、 魅力を知ってもらった上で人材にアプローチすることが可能です。 Green(グリーン)【技術職】 IT・Web業界に特化したサービスです。 エンジニアやデザイナーなどのIT人材登録者が 60%以上を占めており、技術系の人材を探すのにおすすめです。 9.まとめ コストを抑えて「欲しい人材」の採用を目指す ダイレクトリクルーティング。 従来の採用手法ではアプローチできなかった求職者と繋がれ、 コストを抑えながらも採用の質を高めることができます。 特に人材の数よりも良い人材を採用することを目指す中小企業では、 取り入れる価値のある採用手法であると考えられます。 また、人材確保競争がより激しくなると予測される中、 早い段階から長期的な視野を持ちノウハウを蓄えていくことで 将来的に企業の採用力を高めていくことができます。 従来の「待ちの採用」に加え、新しく「攻めの採用」である ダイレクトリクルーティングもぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

乾 恵

話を”聴く”のは難しい
弊社の今期のスローガンは「listen~聴く力を高める~」です。 ヒヤリング(聞く)は受動的 リスニング(聴く)は能動的 ”聴く”とは相手が話したことに対してまずは受け止め 自分の感情は置いて、相手の感情に寄り添うこと。 なんでこう考えたんだろうか、と興味を持つこと。 聴くことに意識を集中させ脳みそをフル稼働させ 入ってくる情報を自分自身に取り込もう。 働く仲間やお客様、周りにいる人達から 話をしてもらえる関係性を構築する努力と 聴いたことの意味を理解する努力をしよう! *** 日本で「上司が話している時間のほうが長い」と 回答した部下の割合は53%だったそうです。 日本以外の先進国では20~30%台だそうです。 日本では「会話の頻度」が高いものの、 「良好度」「会話の充足度」が低いことからも 会話に置いて上司が話している時間が長いことが 推測できるかと思います。 日本のリーダー(上司)は、相手を理解するよりも 自分の思い・考えを伝えることに一生懸命になる傾向が あるのかもしれません。 自分の思いや言葉が、相手に伝わらないのは、 「リーダー自身がしゃべりすぎていること」に その原因の一部があると思います。 「しゃべり上手は聞き上手」と言われるように、 できるリーダーは多くを語りません。 傾聴とは、ただ相手の話を聞くのではなく、 注意を払って、より深く、丁寧に耳を傾けることです。 「聴」という漢字には「耳」+「目」+「心」 というパーツで成り立っています。 多くのリーダーは自分と違う意見が出てくると つい「だからさぁ……」「でも……」と否定や反論をして、 自分の話を始めてしまいます。 なぜそのようなことになってしまうのでしょうか? それは、部下の話は大したことがなく、 自分の方が優れていると思っているからです。 心のどこかで自分が「正」だと考えてしまい、 従わせようとしてしまいます。 もしくは表面的には相手の話をちゃんと聞きたいと 思っていたとしても、 本心では優れた人と思われたいという思いがあるため 部下の話を聞くことを後回しにしてしまうのです。 正しい聴き方は、自己流で身につけるのは難しいと もちろん相手によって聴き方を変えていくことも大切ですが、 基本的な傾聴の方法を知っておくことはとても大切です。 自分自身の聴き方を客観的に見てみる機会を設けると、 様々な発見ができるのではないかと思います。 リーダーの思いを部下に伝えることも大切ですが、 まず部下を理解しようとする姿勢を見せることで 相手との関係が変わるのではないでしょうか。 良い関係が築けているからこそ、 リーダーの思いが部下に伝わり 組織も変わっていくのだと思います。

小濱亮介

あなたの会社を「ひとこと」で言うと?
成功している会社にはミッションがあるというのは、 有名な話です。 実際に、「ミッションがある会社」と「ミッションが無い会社」の 収益を調べたところ「1.76倍」の差があったという研究結果もあります。 しかも、これは「黒字企業どうし」の比較。 「赤字企業」も含めると、その差はもっと大きくなります。 ミッションを「ひとこと」で表したものを 「企業スローガン」といいます。 このスローガンは、まさに「会社のキャッチコピー」 大きな広告費をかけるのが難しい、小さな会社にとって 魅力的な企業スローガンは、ひとつの広告にもなります。 (詳しくは後半でご説明します) 自分の力で、ひとつの広告塔がつくれるのなら、 つくらない手はありませんよね。 魅力的なキャッチコピーをつくるのに必要な能力は 次の3つだとされています。 1.商品理解:50% 2.常識:30% 3.クリエイティビティ:20% どんなコピーライターでも、最も時間をかけるのは 「商品理解」の部分です。 なぜなら小さな会社のスローガンを考える際には、 「難しい表現」を使うことは好まれません。 必要とされるのは「わかりやすさ」と「シンプルさ」です。 そのため、小さな会社の企業スローガンを考える際は、 特に「どれだけ会社を理解しているか」が重要となります。 小さな会社の企業スローガン 茨城県にある小さな調剤薬局〈やまぐち薬局〉さんは、 「相談できる『くすりやさん』」を 企業スローガンとしています。 「企業スローガン」と聞くと、 大きな会社のものが、頭に浮かぶかもしれません。 例えばナイキ社の「JUST DO IT!」などは、 すぐに思い出せますね。 ただし、このようなメッセージは 莫大な広告費をかけ、CMなどを通して 「繰り返し」伝えているからこそ、 「会社」と「メッセージ」が結びついているもの。 小さな会社が、このような 「カッコイイ」スローガンを打ち出しても、 いったい、何をやっている会社なのかわかりません。 小さな会社に必要なのは、 「誰に、何をしている会社なのか?」 「どんなことを目指しているのか?」 「他社とどこが違うのか?」 を、シンプルに表すことです。 「相談できる『くすりやさん』」のように、 シンプルで、どんな会社なのか?が 伝わるものを目指しましょう。 そのために、まず必要なことが、 「自社のことを深く知る」ということです。 自社を理解するためにオススメの“裏ワザ” 自社を俯瞰し、理解を深めるのはなかなか難しい作業です。 意識的に「時間と機会」をつくらない限り、 普段の仕事の中で改めて「自社をよく見てみよう」と 思うことは少ないでしょう。 特に創業直後は、取り組まなければならないことが多く、 ついつい後まわしにしてしまいがちです。 そこでオススメなのが補助金を申請すること。 「え、補助金?」と意外に思われるかもしれません。 ポイントは補助金の申請時には、 事業計画書をつくり込む必要があるということです。 そして、その事業計画をもとに 融資の担当者に「想い」や「自社のこと」「今後の成長戦略」などを 伝えなければならないのです。 「誰かに、わかりやすく伝える」ためには、 自社のことを深く知る必要があります。 自社を俯瞰し理解を深めるために、 事業計画書をつくる作業はうってつけと言えます。 専門家のアドバイスを受けながら、この過程を行うことで、 自社への理解が一気に深まります。 創業したての会社には「ひとことで言う力」が必要 成功している会社には、ミッションと、 それを「ひとこと」であらわす企業スローガンがあります。 企業スローガンとは「会社のキャッチコピー」のこと。 魅力的なキャッチコピーづくりに必要なことの 50%は「商品・会社の理解」です。 自社を深く理解するためには、事業計画づくりがオススメ。 補助金を申請すればさらに、事業計画書づくりが 一石二鳥のアクションとなります。 創業したての会社は「自分たちはどんな会社なのか?」を わかりやすく伝える必要があります。 そのとき、魅力的な企業スローガンは、 あなたの会社にとって、大きな力となります。 ぜひ自社のことを、じっくり しっかり考える時間を取って、 「企業スローガン」をつくってみてください。 弊社で毎月開催している 社長の学校「プレジデントアカデミー」の今月4月のテーマは 「ミッション」です。 会社の軸になる経営理念・ミッションについて 作り方や活用方法をお伝えします。 少しでも気になった方はこちらより詳細をご覧ください。

樋野 竜乃介

学生からのエントリーを増やす施策とは?~2023年卒の新卒採用、本格始動!~
3月1日(火)、2023年卒の新卒採用が本格始動しました。 近年、オンライン化や通年採用の動きも加速し、 企業側もそれに伴い変化しなければならない状況になりました。 採用手法も多様化する中で、 何を使えば良いか分からない、という方も多いかと思います。 利用媒体の選定に関しては、近年の動向をみながら、 自社の求める人物像を明確化し、 どのような媒体が適しているか定めることに尽きます。 ぜひ自社の社員や内定者の話を聞き、 色々と試してみることをおすすめします。 さて今回は、今でも学生の利用者が多いナビサイトで、 エントリーを増やすための施策についてお話します。 学生が入力する”検索ワード”を考える ナビサイトで学生がどのように企業を見つけ、 エントリーするかご存知でしょうか? 学生は企業を探す時、ただ漠然と探すのではなく、 検索欄に検索キーワードを入力して、企業検索を行います。 では、どのようなワードで検索しているのでしょうか。 明確にエントリーした企業が決まっている場合を除き、 まず”企業名”で検索することはありません。 多くの場合、自分が”働く上での希望条件”で検索します。 例えば、 「働く場所」「業種」「職種」を共通項として、 その他にフリーワードで自分が気になる条件を検索します。 (リモートワーク、研修、社宅など) 「そんなの当たり前だよ」と思われるかもしれませんが、 皆さんがターゲットにしている学生が どのようなワードを検索するか設定できていますか? まずは自社が求める学生の検索するであろう ”想定検索ワード”を考えてみることが重要です。 ”想定検索ワード”で上位表示されるか 想定検索ワードを決定したら、 続いて重要なのがその検索ワードの検索結果で 自社が上位表示されているかどうかです。 学生が入力する検索ワードの想定が合っていても、 実際に検索した時に自社が検索結果の上位に出てこなければ 意味がありません。 検索結果の上位に出てこなければ、 求人内容を変更する必要があります。 ぜひ媒体の担当者に相談し、 どのようにすれば上位表示されるのか、 他社はどのような工夫をしているのか、 意見を聞いて自社の求人情報に反映してみてください。 掲載順位の目安 ぜひ上位10位以内を目標に、改善を行いましょう。 学生は検索結果のトップだけではなく、 複数の企業を閲覧し、自分の興味ある企業を見つけます。 もちろん1位に表示されるに越したことはありませんが、 媒体の仕組み上難しいケースもあります。 まずは上位10以内を目標に求人の改善を行うことを おすすめします。 まとめ 今回、エントリー増加のための施策について 書かせていただきました。 ぜひ、検索ワードから自社の求人情報を見直し、 エントリー増加のための改善活動を行ってみてください。 ただエントリーを増加させるだけでは 採用にはつながりません。 そのほか、自社の求める学生を採用する上で 何がボトルネックになっているのか考えながら、 採用全体の見直しを定期的に行ってみてください。 【オンライン無料相談会実施中!】 採用に関して、無料相談会を実施しています! 応募者を増やしたい 応募者の志望度をあげたい 他社の採用事例を知りたい 内定辞退を減らしたい など、 採用に関する相談会を実施しています。 ご希望の方は、こちらよりお申込みくださいませ。

乾 恵

デジタルに合わせるか、デジタルを合わせるか
2020年の世界のデジタル競争力ランキングで、 日本は27位と言う結果になっています。 出典:IMDのデータを基にやまとごころ.jpが作成 昨年、デジタル庁を政府が立ち上げて、日本全体で 本気でデジタル化に向かう意気込みを感じました。 (もう遅いかもしれませんが……) ほとんどの人はデジタル庁に期待していないというデータも出ていましたが、 やらないよりかはやったほうが良いと私は思っています。 最近ではCMをしていることもあり、サイボウズ株式会社が提供している kintoneというシステムの認知度も上がってきているのではないかと思います。 本当にここ1年位でクラウドシステムのCMが急激に増えてきました。 弊社もkintoneを扱っており、企業様へ提供・構築を 支援してさせていただいております。 その中で「ITを利用するよりも手書きのほうが簡単だし、早い」 という話が出てきます。本当によく出ます。 今回は手書きどうこうの話は一旦おいておきますが、 多くの人は今の仕事のやり方を変えることに、 とても躊躇してしまうのです。 アメリカと日本を比較した面白いデータがあります。 それはソフトウェアのパッケージを使っているか、 今の仕事に合わせてソフトウェアを開発しているかの割合です。 出典:総務省|平成30年版 情報通信白書| このデータから見えてくるのは、日本の多くの会社は パッケージに合わせて仕事のやり方を変えているのではなく、 仕事に合わせてシステムを作っているということです。 もう一つ面白いデータがあります。 それは、日本と諸外国におけるICT人材の配置の割合です。 IT企業とはいわゆるベンダー(IT関連製品の製造・販売元)を、 ユーザー企業というのはITを使っている会社を指します。 出典:総務省|情報通信白書(令和3年版) このデータによると、諸外国に比べ日本のICT人材はベンダーにいて、 ユーザー企業にいる割合が低いということです。 この2つのデータからITを利用する時に、 社内にIT人材がいないため「ITのことはよくわからない」と ベンダーなどに丸投げしてしまっている、という現状が見えてきます。 つまり改善しようにも、社内から改善案が出てきにくい という状況になってしまっているのです。 自社にIT人材がいるかどうか。 仕事にITを合わせるのではなく、ITに仕事を合わせていくことが 生産性をあげていく近道なのではないかと思います。

小濱亮介